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第59話 お嬢様の特技(1)

Author: 酔夫人
last update publish date: 2026-06-09 11:01:00

「それでは手紙の仕分けをお願いします」

そう言って航が実花の前に置いたのは段ボール箱。手紙だと思って束、多くても文箱程度を想像していた実花は驚く。

通販で馴染みのロゴマークがついた段ボールの中には大量の封筒が詰まっている。

「これ、全部手紙ですか?」

実花は目を瞬かせた。

パソコンとモニターが並ぶ現代的なオフィスで、SNSやデジタルマーケティングを主力事業とする会社。 そんな場所で『手紙』という古くからある連絡手法の存在は異質だった。

「意外でしょう?」

航は苦笑した。

「俺も最初はそう思ったのですが」

航は手に取った一番上の手紙を実花に差し出す。

実花は差出人を見る。

差出人本人と思わしき名前と、実花も知る有名大学の名前が書かれていた。

「大学名?」

個人情報を保護するため自宅住所ではなく大学名を書いたのか?

そんなことを思いながら、航に促されるまま中身を見る。

「これは

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